最近読んだ本(今週のお題「読書の秋」)

これまでもtwitterFacebookなどSNSや別ブログでつぶやいたり、書き込んだりしていたのだが、4歳と2歳の二児の父になってから自分の読みたい本を読む時間が本当に減ってしまった。

 

直近で読了したのはこの2冊。

評伝 小室直樹(上):学問と酒と猫を愛した過激な天才

評伝 小室直樹(上):学問と酒と猫を愛した過激な天才

 
評伝 小室直樹(下):現実はやがて私に追いつくであろう

評伝 小室直樹(下):現実はやがて私に追いつくであろう

 

小室直樹の名は、橋爪大三郎宮台真司の著作で言及されることがあって「奇人であり天才の天皇主義者」のイメージをぼんやりもっていたのだが、読後「すさまじい人物だったんだなぁ」という驚きを覚え、彼の著作をもっと読んでみたいという気になった。大部の伝記でありながら、どんどん先を追いたくなる面白さだった。伝記としての出来が素晴らしいのと、小室直樹自身があたし好みの魅力的な人物だからだと思う。

小室直樹の著書は、記憶に残っているかぎりではこの本が一番最後に読んだもので、多数の著書があるのは存じているが、あまり、というかほとんどこれまで読んできていない気がする。

数学嫌いな人のための数学―数学原論

数学嫌いな人のための数学―数学原論

 

評伝の下巻では小室の著作からの引用が多くあるのだが、講談調の「小室節」とでも言うべき文体が小気味よくて実にいい。もっと読んでみたい(そして学びたい)という気にさせられる。人物・小室の逸話の配置の妙(エピソードそれ自体も時に爆笑を誘うような愉快なものだが)もあって、ほんとうに素晴らしい評伝だった。もう少しきちんとした書評を、いずれここか別ブログにあげたいと考えている。

これから読もうとしているのはこの3冊。

小論文を学ぶ―知の構築のために

小論文を学ぶ―知の構築のために

 

 学参マニアの血が騒いだため……

高坂正堯―戦後日本と現実主義 (中公新書)

高坂正堯―戦後日本と現実主義 (中公新書)

 

評伝もの次の一冊。

社会学はどこから来てどこへ行くのか

社会学はどこから来てどこへ行くのか

 

一応「社会学士」(学位授与からもう20年経ったよ……)であるから、てなわけじゃないが気になって。

そういえば、ここ2週間くらいは、けっこう組合仕事や本体業務のため帰りが遅く、子どもたちへの読み聞かせができていない。だから、絵本ですら読めていない状況。おととい、倅にせがまれ読んだのがこれだったか。

(図書館本)