読書メーター:2018.11月分のまとめ

11月の読書メーター
読んだ本の数:3
読んだページ数:1721
ナイス数:11

何となく解いて微妙な点数で終わってしまう人のための 現代文のオキテ55 (高校学参)何となく解いて微妙な点数で終わってしまう人のための 現代文のオキテ55 (高校学参)感想
「書いてあることはぼんやり分かっている、ような気がする」程度の読解力のあたしにも文章を読む際のポイント集としてなかなか参考になった。「文章内での対比構造を捉えよ」「問題の答えはすべて本文に書かれているわけではない」から読者が「つじつまが合」うよう内容を補って因果関係の道筋をつけよ、など。リーダビリティは高いがポイント集という制約上それほどやさしくはない(切り詰められた過去問等の引用に著者の解説、なので)。現役高校生・受験生には、講義系or詳細解説の問題集との併用が望ましいだろう。
読了日:11月27日 著者:鈴木 鋭智
評伝 小室直樹(下):現実はやがて私に追いつくであろう評伝 小室直樹(下):現実はやがて私に追いつくであろう
読了日:11月20日 著者:村上篤直
評伝 小室直樹(上):学問と酒と猫を愛した過激な天才評伝 小室直樹(上):学問と酒と猫を愛した過激な天才
読了日:11月03日 著者:村上篤直

読書メーター

 

評伝 小室直樹(上):学問と酒と猫を愛した過激な天才

評伝 小室直樹(上):学問と酒と猫を愛した過激な天才

 
評伝 小室直樹(下):現実はやがて私に追いつくであろう

評伝 小室直樹(下):現実はやがて私に追いつくであろう

 

 

要約力は勉強しなおし!(続・「読解力を鍛える(つもりの)ために高校現代文の参考書を読む」)

 さきにエントリした、

inokori.hateblo.jp

 以後の読解力強化の一環として、これをやり始めた。

現代文読解の開発講座 (駿台レクチャー叢書)

現代文読解の開発講座 (駿台レクチャー叢書)

 

新装版はこれ。

 

現代文読解力の開発講座 (駿台受験シリーズ)

現代文読解力の開発講座 (駿台受験シリーズ)

 

 書店で新装版の方をパラパラとめくってみたが、構成や本文はほぼ同じで、多色刷り、レイアウト等の改変を行って見やすくした感じだったので、手持ちの旧版で学習開始。

 現在、3講目までやってみたが、たしかに「現代文読解力」がついてきているような感触がある。過去の入試問題を素材にして課題文の読解を、紙上講義と解説の中間くらいのスタイルで展開している。あまり堅苦しくない文章体で書かれているのが、あたしのような四十路読者には好もしい。

 近年の学参にはくだけた会話体で書かれたものが多くて、会話体を使えば読みやすい、親しみやすいものとして現役生に受け入れられているかはともかく、中年男性にとっては、自分とさほど年の違わない著者にやたらフレンドリーに語りかけられるのは当惑するし、反発したくもなる。その点、昔の参考書は「ヴィジュアル~」のような多色刷りなどほぼなく、格調高い文章で書かれたものが多かった。その当時現役だったあたしは、今とは逆に「もっとイメージしやすい、読みやすい参考書はないのか」と不満に思っていたこともあったわけで、現在の参考書はそうしたニーズを汲んで作られているのだろうが、ややもすると軽薄な印象を受ける。まぁ、読者とは勝手なものだと我ながら思う。

それはさておき、おそらくこの参考書の重要な特色は「読解力開発問題」と称する、課題文の意味段落を区分したあとで、90字から100字以内で「要旨をまとめよ」という要約問題である。3講分やってみたところだが、出来が悪い。著者の解説を読み進め、自分の作った要約と比較すると一部盛り込むべき部分が抜け落ちており、また、その脱落部分は著者が外してはいけない部分と指摘しているところで、その説明も腑に落ちるから、落胆も大きい。

これは何度も復習して要約力をつけていくしかないと覚悟した。

ところで、取り組んだ3講分の問題での課題文だが、次の本でも例題、練習問題として採用されている。偶然なのだろうか?

論理トレーニング (哲学教科書シリーズ)

論理トレーニング (哲学教科書シリーズ)

 

 新版はこれ。

 

新版 論理トレーニング (哲学教科書シリーズ)

新版 論理トレーニング (哲学教科書シリーズ)

 

 

 

読解力を鍛える(つもりの)ために高校現代文の参考書を読む

タイトルどおりの趣旨で次の1冊を読んでみた。

このところ「 果たして自分は文章を、その意図するとおりに読めているのか」と不安を感じていた。そのきっかけとなったのが本書。 

AI vs. 教科書が読めない子どもたち
 

上記で若干紹介されている「リーディングスキルテスト」を試してみたところ、ほぼ間違いはなかったのだが全問正解でなかったところに、自身のことながらショックを受けた。親であるあたしがこのザマでは、子どもたちへの家庭での言語理解の涵養にも多大な影響を及ぼすのではないかと危惧するところがあった。

小中学校・高校と国語教育を受けてはきたが、よく考えると文章読解のための参考書を使って学習した記憶がほとんどない。漢字の読み書きは、小学生の頃、親がチラシの裏を使って書き取り問題を出してきたのを解いていたことがあったように記憶するが、もともと学校に上がる前から、町のなかの看板や電話帳の広告にある漢字を親に尋ねては読み方を覚えるのが好きだったので、書くのはともかく読むのに苦労したことはあまりなかった。ただし、字が読めたからといって文章の意味内容が読めていたのかはいささか心もとない。長じてからも気の向くままに本を読んでいたという感じで、テストのかたちで判定されると、中学生くらいまでの試験ではほぼ間違うことはなかったが、高校生くらいになると、今回読了の書名どおり「何となく解いて微妙な点数で終わってしまう人」だった。

さて、あたしのような「書いてあることはぼんやり分かっている、ような気がする」程度の読解力の人間からみて本書は、高校生向けの参考書ながら文章を読む際のポイント集としてなかなか参考になった。

本書を読むにあたって個人的に重視していたのは「要旨をとらえる文章の読み方がどのように書かれているか」ということだった。この点に関し本書では「文章内での対比構造を捉えよ」と表現を変えながら繰り返し教える。図式的に理解できるよう、対比構造をマトリクスに落とし込んでいく手法も提示されている。この手法に沿って本書に導かれるまま読んでいくと、なるほど、ぼんやりと字面を追っていたのが(明瞭にとまではいかないが)文意をよりはっきり捉えられるようになった気がする。

また、「問題の答えはすべて本文に書かれているわけではない」という筆者の教えは、定期試験や受験の必要のない一般読者にとっても意義ある指摘だと感じた。たとえば、記述問題における「どういうことか」系の設問には「本文の内容を〈まとめる〉」「言葉を〈言いかえる〉」「論理の飛躍を〈埋める〉」がある(pp.124-127)とし、特に「論理の飛躍を〈埋める〉」ということは、「途中の因果関係が省略されている」ので埋めるべき内容が本文中にない場合、読者が「つじつまが合」うように内容を補え、と教えている。この省略されている部分を適宜読者が補完することが、文意をはっきりとらえるのに必要なプロセスなのだ。そのことを改めて意識化させてくれたように感じる。つながりの見えないふたつの項目の間に架橋して因果関係の道筋をつけること、これができていないから理解があやふやなままなんだなと自戒した。

さて、高校生や大学受験生にとっての現代文の参考書として本書を評価すると、文体の読みやすさで「やさしい」と感じる向きもあるかもしれないが、内容はそれほどやさしくはないような気がする。薄手の本に55項目も盛り込んでいるため、例題として引用している過去問がかなり切り詰められて挿入され、そこに著者が解説を加えているため、ところどころ「なぜそういう説明になるのか」を理解するまでに立ち止まることもしばしばだった。講義系の参考書や解説の詳しい問題集に手をつけてから、この本で問題への対処のポイントを振り返る、という使い方が望ましいように思われる。本書に加えてもう一冊取り組めば、成績アップの高い効果が得られるようになると考える。試験されない社会人にとっても、自分が文章を「読めて」いるかを確認するのに有意義だと思う。

ところで、そういえば、この本、読みかけている間に増補版が出てしまった……。

 

大人のための国語ゼミ

大人のための国語ゼミ

 

 

増補版 大人のための国語ゼミ (単行本)

増補版 大人のための国語ゼミ (単行本)

 

(なんで版元が山川出版社から筑摩に変わったんだろう?)

あともう一度これでトレーニングしなおそう。

新版 論理トレーニング (哲学教科書シリーズ)

新版 論理トレーニング (哲学教科書シリーズ)

 

読書メーター:2018.10月分のまとめ

4冊は読めていた。『役者は一日にしてならず』は続編が読みかけのまま。

10月の読書メーター
読んだ本の数:4
読んだページ数:840
ナイス数:2

子育てで一番大切なこと 愛着形成と発達障害 (講談社現代新書)子育てで一番大切なこと 愛着形成と発達障害 (講談社現代新書)
読了日:10月31日 著者:杉山 登志郎
役者は一日にしてならず役者は一日にしてならず
読了日:10月25日 著者:春日 太一
受験と進学の新常識 いま変わりつつある12の現実 (新潮新書)受験と進学の新常識 いま変わりつつある12の現実 (新潮新書)
読了日:10月21日 著者:おおたとしまさ
失敬な招喚失敬な招喚
読了日:10月11日 著者:エドワード・ゴーリー

読書メーター

最近読んだ本(今週のお題「読書の秋」)

これまでもtwitterFacebookなどSNSや別ブログでつぶやいたり、書き込んだりしていたのだが、4歳と2歳の二児の父になってから自分の読みたい本を読む時間が本当に減ってしまった。

 

直近で読了したのはこの2冊。

評伝 小室直樹(上):学問と酒と猫を愛した過激な天才

評伝 小室直樹(上):学問と酒と猫を愛した過激な天才

 
評伝 小室直樹(下):現実はやがて私に追いつくであろう

評伝 小室直樹(下):現実はやがて私に追いつくであろう

 

小室直樹の名は、橋爪大三郎宮台真司の著作で言及されることがあって「奇人であり天才の天皇主義者」のイメージをぼんやりもっていたのだが、読後「すさまじい人物だったんだなぁ」という驚きを覚え、彼の著作をもっと読んでみたいという気になった。大部の伝記でありながら、どんどん先を追いたくなる面白さだった。伝記としての出来が素晴らしいのと、小室直樹自身があたし好みの魅力的な人物だからだと思う。

小室直樹の著書は、記憶に残っているかぎりではこの本が一番最後に読んだもので、多数の著書があるのは存じているが、あまり、というかほとんどこれまで読んできていない気がする。

数学嫌いな人のための数学―数学原論

数学嫌いな人のための数学―数学原論

 

評伝の下巻では小室の著作からの引用が多くあるのだが、講談調の「小室節」とでも言うべき文体が小気味よくて実にいい。もっと読んでみたい(そして学びたい)という気にさせられる。人物・小室の逸話の配置の妙(エピソードそれ自体も時に爆笑を誘うような愉快なものだが)もあって、ほんとうに素晴らしい評伝だった。もう少しきちんとした書評を、いずれここか別ブログにあげたいと考えている。

これから読もうとしているのはこの3冊。

小論文を学ぶ―知の構築のために

小論文を学ぶ―知の構築のために

 

 学参マニアの血が騒いだため……

高坂正堯―戦後日本と現実主義 (中公新書)

高坂正堯―戦後日本と現実主義 (中公新書)

 

評伝もの次の一冊。

社会学はどこから来てどこへ行くのか

社会学はどこから来てどこへ行くのか

 

一応「社会学士」(学位授与からもう20年経ったよ……)であるから、てなわけじゃないが気になって。

そういえば、ここ2週間くらいは、けっこう組合仕事や本体業務のため帰りが遅く、子どもたちへの読み聞かせができていない。だから、絵本ですら読めていない状況。おととい、倅にせがまれ読んだのがこれだったか。

(図書館本)